『音楽専門学校時代』
■「カレー食べに行こうぜー。」
プロミュージシャンを目指す僕たちの学校の近くに
そのお店は在りました。
「aki辛いの食べれる?」
「もちろん!」
そのお店は異空間でした
そこは11:30オープンで
その時間にはもう10人くらいの行列が
そもそもなぜ路地裏の
そんなところにお店があるのか
なぜそんなところにもかかわらず
行列ができているのか
すべてが不思議だったし
並んで食べるなんて…。
でも友達が少なかった僕にとって
貴重な誘いでもあったので仕方なく待ちました。
空腹もいよいよピークに達しようとしたところ
僕たちの入店が許可され
中では聴いたこともないような
でもインドだとわかる音楽に
嗅いだこともないような香り。
それは今までのカレーとは明らかに違っているし
何より店内が暗く
普通の飲食店のそれとは全てが違っていました。